
1月29日、関西電力高浜原発が再稼働した。避難計画もまともにできていない。新たな放射性廃棄物をつくってどうやって処理するのか?放射性物質はいらない。原発は廃炉にという多くの市民の声を無視した再稼働。許されません。
福島原発事故からもうすぐ5年です。事故が起きて1,2年は、食品の放射能の学習会を頻繁に開いてましたが、
一昨年は、1回だけ。昨年は、要請すらなくなってしまった。しかし、原発いらないと声をあげる活動は続いています。
かねてから、名古屋市の放射能検査実施状況を学習会のたびにまとめて市民のみなさんに情報提供してきたために、一回は、検査をされている方から、話を聞きたいと思い、29日、瑞穂区の市衛生研究所を視察してきました。
市衛生研究所では、チェルノブイリ原発事故発生時に購入したゲルマニウム半導体検出器と福島原発事故発生時に検出器を配置した2台で学校給食の食材を80~90品、市内流通品を100品検査しているとのことでした。
原発事故後もうすぐ5年になります。生産地では計画的な検査が実施され、食品基準値を超過した食品は出荷制限等の措置により市場に流通しないために、流通食品の安全は確保されている(名古屋市のホームページ引用)とのことです。
名古屋市としては、さらなる安全・安心の確保のため、独自に定めた検査方針に基づいて効果的な検査の実施に取り組んでいるとのことです。(市ホームページ引用)
これまでの検査結果で、基準値を超過した例はこれまでのところみつかっていない。原発事故が発生した平成23年度は農産物や魚介類から放射性物質が15品から検出。翌年は12品、3年目は8品、4年目はゼロ、5年目の今年度も1月13日まででゼロということでした。
29日は、給食の食材のネギと白いんげんペーストが検査されて、午前中、検出せずという結果を報告したということでした。
週に1回、3~4品程度検査を行うということでした。もっとたくさんの食品を検査してほしいと思いましたが、
衛生研究所の食品部のみなさんは、放射能検査だけ行っているわけではなく、残留農薬や食品添加物、動物用医薬品、遺伝子組み換え検査と検査の種類が多岐にわたり、9名で計画的に行っているという話でした。
魚についてはストロンチウムの検査について、検査員の方に質問しました。チェルノブイリ原発事故の際には、ストロンチウムの検査を行っていたが、その機器は古くなっているので、現在は使えない。検査を行うためには、放射性物質の取り扱いの資格免許の取得と、機器の分析ソフト購入、人員の配置が必要ということでした。結果が出るまでに1か月かかるのでたくさんの検査は行えないという話でした。食品から受ける放射性物質はセシウムが大部分をしめており、ストロンチウムはおよそ1割程度ということがわかっているので、スピードが求められる食品衛生行政として自治体が行う食品検査としてストロンチウムの検査は困難であるとのことでした。
東京都の衛生研究所では調査としてストロンチウムの検査が行われているということでしたので、平成31年に守山区下志段味サイエンスパークに移転する際に、ストロンチウムの研究施設の検討をもりこんではどうかと思いました。
主任検査員の宮崎さんから、検査機器のいろんなエピソードを伺い、大事に使っておられることがよくわかりました。検査の精度、数値を正確に出す、精度管理に日頃から機器を調整しておられる話に関心しました。
今は、衛生研究所を訪れる市民は少なくなっているようです。それだけ、放射能検査への関心が低下しているのかと思います。日々食べる食品は、安全第一。しかし、目に見えない汚染物質は、検査を行ったりして、安全性が保たれるように、公衆衛生は、大切な自治体の仕事だと思います。ビーフカツ事件がおきて、食の安全がおびやかされることが発生し、行政は何ができるのか。名古屋市は、各区に保健所があり、食品衛生監視員が、市内のスーパーや惣菜業者を一斉に食品表示の調査を行いました。その中で不適切な表示食品が発見されました。
食の安全をゆるがす問題が起きるたびに、どうしたらいいのかと、考えながら、活動をしています。

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