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2015年10月12日 (月)

安心して預けられる保育所整備をもとめて

10月2日から市議会は昨年度の決算認定案の審議が始まり、5日はこども青少年局関係の質疑が行われ、
私は、本市の待機児童対策としての保育所整備と公立保育園の廃止・民間事業、そして児童養護施設若松寮を民間移管した事業について質疑を行いました。

待機児童ゼロというが保育所に入れない児童は756人
26年4月1日名古屋市は待機児童がゼロになったと発表しました。しかし、待機児童は国の定義にもとづくもので、保育所の入所申込みをして、入所できていない児童は756人いました。
私は、国の定義からはずれ、待機児童にならない人の中で多数をしめている特定の保育所等のみの申し込み者は、どういう方なのかと、質問をしました。
担当者は、6カ所の希望保育所を記入してあるかに関わらず、「記入した保育所で入れなかった場合」に「他の保育所のあっせんを希望するか、しないか」という問いに希望せずとなった人、そして、希望すると記入した人のうち、市からの提案を断った人が、待機児童からはずれるという答弁でした。

とてもわかりにくい説明ですが、市側とすれば、登園するのに無理がない利用可能な保育所を提案しているけれども、保護者がわがままをいっているから、待機児童ではないというわけです。市から提案を断る理由は、職場や自宅から遠かったり、保育条件が合致しなかったり、兄弟同じ保育園でないとか、様々な理由で保護者の方は断っているのではないかと思うのです。保育所に申し込んで希望する保育所に入れなかった人が待機児童にカウントされるべきと思います。市の担当者も、国の定義よりも、入所できなかった児童数をみなさんに知らせしているとのべました。
 

そして、26年度に名古屋市が賃貸保育所を重点的に整備してきたことについて、保育要件が緩和され、園庭が半分もしくはない保育所は7か所になっていることが明らかになりました。そして園庭の代わりに近くに公園があるかどうかを確認しました。

245民間保育所には、年に1回は現地保育監査を行い、保育内容の確認を行い必要な改善指導が行われていることを明らかにしました。また、26年度は、7法人9か所で営利法人の保育園が参入したことを問題にとりあげました。
国の待機児童加速プランに沿って、安上がりで施設整備が比較的早くすすめられる民間賃貸保育所の整備について、保育の質の低下をまねかないように、市の保育責任をはたすようにといろんな角度から問題をただしました。

 一方、名古屋市は、公立保育所整備計画にそって、公立保育所の民間移管を26年度も10か所についてすすめたことも、委員会でとりあげ反対しました。
矢田保育所、東志賀保育所、田幡保育所では、各社会福祉法人から5名の保育士がこどもたちのクラスを受け持って、引き継ぎ保育が行われたことを確認しました。

待機児童が増えている中で、公立保育所を計画的に減らしていくことは、名古屋市の保育の質の低下をまねくものであると、指摘をしました。

もう一つ、児童養護施設若松寮が26年度民間移管をすすめるとしている問題も、どのような運営に変えるのかを確認しました。名古屋市は「行革」という大方針で公的な施設は1種類1施設に減らすということで民営化がすすめられています。その行革方針に沿ってすすめられているわけですが、児童虐待相談が年々増えて2000件近くなる中で、虐待相談などに対応している児童相談所を3か所目の設置をする予算がついており、児童虐待などの分野で専門的な知識と経験を蓄積している職員を減らすのは、問題ではないかと意見を述べ、児童養護施設若松寮の民間移管についても、反対をしました。

26年度決算に反対をしました。

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2015年10月 9日 (金)

志段味図書館の指定管理者制度試行の検証

9月市議会は9月10日から開会され、前半は補正予算案や条例などの案件の審議、そして後半は昨年度の決算審議が行われ、本日は決算審議の委員会での意思決定が行われました。

一か月間、ブログの投稿ができなかったが、今日は、決算審査のうちの、教育こども委員会の教育委員会関係の審議の一つ、志段味図書館の指定管理者制度の2年目の検証について、質疑の概要をまづ、報告します。

2013年度から志段味図書館は株式会社図書館流通センター(TRC)に指定管理料を支払って運営を行うという指定管理者制度による運営が試験的に行われています。指定管理者による運営2年目となる2014年度は、どのような運営がなされたのかが、審議の中心でした。審議の前に、私は、高橋議員と志段味図書館を視察して、指定管理者であるTRCの館長さんや部長さんからも話を聞いておいて、審議にのぞみました。

教育こども委員会では、高橋議員が「指定管理者制度は民間のノウハウを活かしてサービスを向上させ、その一方で人件費を抑制、全体の支出を減らしていこうというものだが、平成26年度の指定管理者の収支を見ると支出の中の人件費が600万赤字となっている。そもそも指定管理者制度が失敗しているのではないか」と追及しました。

 教育委員会からは「事業者が提案した事業を行うため人件費が大きくなった。今後バランスを考えた人員配置を指導した」と回答。高橋議員は「サービスを向上させるためには手厚い人員配置は絶対に必要、収支を合わせるために人件費を減らしていくということはサービスの低下につながる」と指摘をしました。

 続けて、本を入れるためのカゴの設置、志段味コーナーや歴史散歩コーナーを設置したことが民間としてのノウハウだという当局の姿勢に、直営であってもできる事業。民間でなければならないという理由にはならないと指摘をし、「図書館にふさわしくない指定管理者制度の試行を継続したこと」として認定案第1号平成26年度名古屋市一般会計歳入歳出決算の認定について反対しました。

指定管理者制度の問題点は、何でしょうか。志段味図書館の場合に、導入時に聞いていた話は、人件費を1000万削減して、それによって図書費を増やすこと、民間のノウハウ(私は疑問に思うが)でサービス向上させるというものでした。指定管理者は最初から人件費を1000万減らされた管理料によって図書館を運営しないといけない。人件費1000万減らせずに、TRCは600万の赤字。図書館は、充実した図書がそろっていて、市民が利用されている状態が良い図書館ではないかと思う。当たり前のことですが、それには、図書の充実は、やはり司書さんの知識や図書館での経験によると思う。志段味図書館では、どんな人員配置なのかを質問しているが、月給であるメンバーが3名、時給のスタッフ9名という説明を受けている。非正規の司書さんによって人件費をへらせば、長い目で見れば、図書館のサービスが低下していかざるおえないと思う。 

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