リニア新幹線の大深度地下説明会
JR東海が開いたリニア新幹線計画の大深度地下利用に関する事業者説明会(4月22日午後2時から3時過ぎ、名古屋市芸術創造センターのホール
にて)に参加しました。
事前に事業概要書を手に入れていましたので、JR東海がリニア新幹線計画についてどのように住民の質問に答えるのか、たった1時間でアリバイ的に答えるのだろうなと思いながら参加してきました。
大深度地下というのは、誰も使うことのない深い地下を、公共的に使用できるという法律が作られて、地下40m以下の場所は、地権者に補償はいらずに、使用できる。リニア新幹線も地下40mのところにトンネルをほって走らせる計画です。
愛知県は春日井市、守山区瀬古(瀬古三丁目、瀬古東三丁目、瀬古1丁目)、北区、東区、中区まで20km、地下40mから100mの平面図、縦断図をもとに説明。非常口を掘って、横にトンネルの穴を掘っていくなどと説明。環境影響評価書を完成させて、国土交通省に工事着工の申請をし認可が下りれば、住民への説明会を開くという話が20分ほど。
参加者は、背広姿のビジネスマンが多数しめていて、JR東海が動員をかけているのかと思うような雰囲気でした。市民はその中にちらほらというところ。守山区の知り合いは数名。
質問は、もっぱら沿線の住民が7名だったと思います。西区のあたりは工事の影響はあるのかどうか、中村区は引き込み線が作られるというが、本当なのかどうか、環境破壊、新幹線の3倍も電力消費になると聞くがどうか、トンネル掘って出てくる残土はどこに持っていくのか、どんな処理をするのか、守山区瀬古は沿線地域であり、不安を感じている住民がいるので、丁寧な説明会を開いてほしい、などと時間が足らなくなるほど、住民の質問が続きました。
JR東海は、事業の必要性については、新幹線が経年劣化していくので、二重系列化が必要だと説明した、電力消費については、航空機と比較して電力消費は少ないといい、あきれる説明をしていた。
磁界は、イクニルプの基準が国際基準であるとし、その基準値以下にしていると返答。
残土は、愛知県と調整中であるので、今の段階では説明できないということでした。
質問者が、まだ聞きたいことがあるのに、終了時間を過ぎているとして、質問を打ち切ってしまいました。
今回は、大深度地下の工事に限った説明でしたが、そもそも、9兆円にも及ぶリニア新幹線計画の必要なのか、採算性もない事業で、工事も本当に予定通り進むのか、こんな事業なぜやるのか、JR東海がやることだからと国民の疑問に答えずに勝手にすすめていいのか、と、ますますこの計画は凍結すべき事業であると思えてなりません。
今回の説明会で、JR東海は、環境保全事務所(名駅桜通り口交通ビル8F)で回答をするからご意見のある方は、どうぞ来てくださいと言っていました。さっそくそこにできるだけ市内でいろんな団体が出かけていき、細かく沿線住民への説明会をやらせていき、工事申請を遅らせていかねばならないと思いました。今回は、名東区、守山区、西区、中村区の住民、岐阜県の住民が質問をしました。
沿線でない市民のみなさんにも、関心をもってもらえるようにする工夫が必要です。
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