産廃焼却場の試運転中のダイオキシン測定結果
昨日、春日井市松河戸の産廃焼却場の建設をめぐって、守山・北区・春日井の住民267名が、有害な化学物質で健康被害が発生するおそれがあるとして、操業差し止めをもとめる裁判の判決が名古屋地裁で行われた。裁判の結果は、請求は棄却された。現状では、健康被害が発生する可能性は認められないということだった。試運転中に鉄錆や消石灰をまき散らす事故が発生し、愛知県が悪臭や騒音などの基準値をクリアできないため、改善命令が2度も出されてきた焼却場について、判決文では、住民が不安をだくだけの理由はあるということも指摘された。判決文のコピーを見せていただいたが、100ページ近くあって、その内容を簡潔しまとめた文書も、よーく読んでもすぐには理解しがたいものでした。結局、試運転では、健康被害を認めるところまでいかないということのようである。私も裁判に参加しているが、高裁に控訴して、粘り強く闘っていこうということを会のみなさんで話をされ、結果を愛知県に報告し、現在は試運転中のデータが公開されていない中で、データ公開を再度要請したという。
私は、ちょうどこの日の午前に市議会総務環境委員会で、松河戸の産廃焼却場が守山区の北の地域の大気汚染にどのような影響をおよぼしているのか、産廃焼却場の南東に位置する守山区川北町の川北ポンプ場で測定されたデータと守山保健所のデータとの比較を質問した。大気汚染の測定は年に4回行われているが、産廃の試運転中の測定では、ダイオキシンの濃度が平成19年の11月と平成20年の3月と10月の測定でいずれも守山保健所より川北ポンプ所のほうが高いという結果になった。このデータについて、試運転によってダイオキシンの数値が高くなったといえるかどうか、環境局に質問したが、それは断定はできない。そして環境基準値は合格していたという答弁だった。つまり、産廃焼却場の試運転によって、守山区の川北町にダイオキシンが量的には基準内であるが、影響した可能性はあるということ。こうしたデータは、今後の裁判に使えないだろうかと思うが、どうか。私は、名古屋市は、産廃の許可権はないが、これだけ、事故をくりかえし、改善勧告が2回も出るような施設、そして住民が不安に思っている施設をどう評価して対応してきたのかとただした。そうすると、住民の健康をまもり、環境を保全する立場から、愛知県に対して、厳正なる対応をするように要請してきたという主旨の答弁であった。
河村市長には、こんな施設は許可をするなと知事に要望していただきたい。
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コメント
化学物質による大気汚染から健康を守る会(VOC研)を作って、揮発性有機物汚染を調べています。主に、プラスチック分解ガスを問題にしています。春日井市の廃棄物処理施設の操業差し止めの新聞記事を送ってくださる方があって、この運動経過、裁判資料などを参考にしたいと思いました。関東地方でも、野田市の建築廃材処理センターで、非常な汚染空気と健康被害を生んでいます。
投稿: 津谷裕子 | 2009年12月 5日 (土) 10時18分
春日井市の運動に参加しておられる方と協力したいのですが、ご連絡いただけないでしょうか。化学物質による大気汚染から健康を守る会(VOC研)を作って、揮発性有機物汚染を調べています。主に、プラスチック分解ガスを問題にしています。春日井市の廃棄物処理施設の操業差し止めの新聞記事を送ってくださる方があって、この運動経過、裁判資料などを参考にしたいと思いました。関東地方でも、野田市の建築廃材処理センターで、非常な汚染空気と健康被害を生んでいます。
投稿: 津谷裕子 | 2009年12月 5日 (土) 10時21分